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城端線LRT、遂に実現!
富山経済新聞(2017/04/01) 「氷見城端ライトレール本日開業」 より

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氷見城端線のLRT化が本日遂に実現した。
本日12時、高岡駅では盛大な記念セレモニーが行われ
大勢の市民らが見守る中、氷見城端ライトレールが開業した。

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(写真はLRV車両の戸出駅への入構の様子)
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(車両デザインは富山ライトレールと同じものが採用された。)


2010年12月にJR西日本が城端線の廃止に言及して以降、
地元経済界、富山県庁有志グループ、市民団体等からは
第三セクターによる受け皿会社設立や
上下分離による城端線の存続の可能性が模索され、
利便性向上策が検討されてきた。

当初、沿線自治体からは、城端線、氷見線は赤字であるため
地元では受け入れられない。
JR西日本が継続して運行を続けるべきであるとの主張がなされていた。

しかしJR西日本よる永続的な運行は困難であること、
そして近年の交通基本法成立、低炭素化促進法の成立、
その他国土交通省からの公共交通を支援する予算が
年々大幅に増額されてきたことなどが
氷見城端線沿線自治体の姿勢を変化させた。

硬直的な経営を行わざるを得ないJR西日本による運行を続けるより
国の補助金等を積極的に活用し沿線のまちづくりを行うほうが
地域社会への経済効果が大きいとの意見が
沿線の商工会議所、商工会からも上げられるようになり
沿線自治体内では検討委員会が設けられるようになった。

将来的には結局地元で受け入れざるを得ないのであれば、
北陸新幹線開業直後の「今」が好機であるとの捉え方が広まっていった。

様々な受け入れ案が検討される中、
「公設民営」による「上下分離」方式が
氷見城端線沿線の再生にも最も適しているという結論にとった。

すなわち、路線や信号などの設備は富山県が保有し、
駅は各沿線自治体の保有とし、そして純粋な民間会社である
氷見城端ライトレール社は運行のみを担当する。
氷見城端ライトレールは富山県へ路線使用料を支払うが、
これは経営状況に応じて減免される。
青森県の青い森鉄道などと同じ方式である。

氷見城端ライトレールは県内企業等の出資によって設立された新会社である。
JR側から運転士、技術職らを正社員、出向社員として受け入れたほか、
営業職、総務職として正社員4名を新規採用した。


当初、JR西日本から富山県への路線譲渡が高額になるのではないか
と心配されていたが、譲渡額分をJR側から県へ寄付するということで合意した。
実質上の無償譲渡という訳だ。
JR側には赤字ローカル線を運行しなくて済むというメリットがある。
いわゆる「赤字ローカル線手切れ金」だ。
氷見城端線は昨年一部区間が電化されたが、これも「手切れ金」である。
JR西日本が行った電化には国のローカル線支援補助金が活用された。

近年LRV車両の量産化が行われ、急速に車両単価が下がってきていることも
今回のLRT化実現の背景にある。


道路も鉄道も同じ市民の移動のために供されるものであるにもかかわらず
これまでの日本では、
「道路は公のもの」
「鉄道は民のもの」
というダブルスタンダート的な考え方が一般的であった。

明治以降、都市、地方共に民間資本によって鉄道事業が発展してきたが
地方で顕著な人口減少、そして規制緩和による地方公共交通業者の弱体化があり
都市と地方では公共交通を取り巻く状況は全く異なっていることが
近年クローズアップされるようになってきた。

このようなダブルスタンダート施策をとっている国は
先進国中で日本のみであり、欧米に倣った公共交通施策が模索されているのは
当然の流れでもある。


2014年、高岡市長の呼びかけに沿線自治体首長が応える形で
沿線自治体がそろって「氷見城端線LRT化」へ舵を切った。

砺波市、氷見市は当初LRT化に懸念を抱いていたが、
「両市共に氷見城端線LRT化により受ける恩恵は大きい。」
「運営会社は将来的にも黒字。公費投入は不要。」
「路線等のJRからの実質無償譲渡が決定。市の財政には影響を与えない。」
といった事項が順次明らかになっていくうちに両市も納得。
足並みが揃った。

今回のLRT化は全国的にも大変注目を集めている。
広告宣伝効果はおよそ1000億円(年間)との評価もある。
氷見市の民宿はどこも今秋まで予約で一杯となっている。
また砺波市で開催されるとなみチューリップフェアの来場者目標として
主催者は例年より約20万人多い50万人を見込んでいる。
また、氷見-高岡、砺波-城端の区間は当面約30分間隔での運行となるが
高岡-砺波間は当初から約15分間隔で運行される。

利便性向上により、学生の通学利用者増だけでなく社会人の利用者増も見込む。
沿線企業や富山駅周辺の企業へのライトレール利用の呼びかけを行い
通勤者のモーダルシフトを積極的に促していく考えだ。

城端線沿線から富山駅周辺の職場へ通勤しているサラリーマンは多い。
自腹で職場周辺の駐車場(約1万5千円/月)を賃借している者も多い。
この多くが潜在的な城端線利用者である。
7%程度の新規利用者が想定されており各駅周辺地域の経済活動が
盛んになることが期待されている。

高齢者の自動車運転免許証の返納による自動車事故の減少も期待される。

万葉線や富山ライトレールでの利用者増加の先行例を参考に
氷見城端ライトレールでは今後10年間は利用者が毎年3%ずつ増えていく
と試算している。

北陸新幹線開業後、能登方面・飛騨方面へは新幹線高岡駅発着のバスがあり
観光客の足となっているが、
今後は氷見駅、城端駅もそれぞれの方面への観光拠点として注目されるであろう。
日本でも個人が自由に公共交通を乗り継いで旅行する
ヨーロッパ型の旅行は今後も増えていくと見られており、
多彩な移動手段の提供は観光客にとって嬉しいものとなろう。

将来的課題として、庄川温泉郷(砺波市庄川町)までのLRT延伸、
さらに福野-石動間のLRT延伸も検討されている。
これが実現すれば1972年に廃止された加越線が半世紀近いの時を経て
事実上復活することになる。
一度廃止となった鉄道に再び運行される例は、
一部復活した岡山県可部線に続き国内2例目。
完全復活できれば国内初となる。
ヨーロッパのような地方分権が日本でも進み、地方の財源が確保されれば
実現可能といわれており地方分権進展の今後にも注目していきたい。

地方分権といえば、高岡市は現在国会で導入が検討されている道州制の
「北陸信越州」の州都として名乗りを上げている。

高岡市が、新潟市、金沢市、長野市らを抑えて最有力候補となっているのは、
地勢的に「州」の中央に位置していること、
現在県庁所在地となっている都市同士では折り合いが付かないこと、
そして今回のの氷見城端ライトレール開業、
新幹線高岡駅周辺で進められているスマートシティ整備などのアピール度が大きい。

高岡市には引き続き北陸の地から、
環境、豊かさ、幸福度といった観点を以って日本をリードしていっていただき、
日本の「環境首都」として堂々たる姿勢を全国に示していただきたい。


今回のLRT開業は「Win-Win-Win-Win」または「四方良し」といわれる。
 ・JR西日本は赤字路線を切り離すことができた。
 ・沿線自治体はごく僅かな費用で社会基盤を再生させることができた。
 ・沿線住民は利便性が上がり豊かな暮らしを手に入れた。
 ・国は「今後、地方はどうあるべきか」という「社会実験」を行うことができた。
まさに「四方良し」である。

高岡駅と新幹線高岡駅間には既に万葉線のLRVが乗り入れているが
瑞龍寺駅は今回の氷見城端ライトレール開業と合わせて利用可能となった。
これは、JRの規定に合わせた駅を設置するためには多額の費用がかかるためだ。
瑞龍寺駅は「駅」というよりも「停留所」と呼んだほうがふさわしい簡易な駅として
新規設置された。この他の新駅としては高岡スポーツコア駅が新設された。
若者に人気のイオンモール高岡や、ドラえもん像などがある
「おとぎの森公園」へはこちらが最寄り駅となる。
また、砺波市中村地内での駅(停留所)新設の動きもある。

氷見城端ライトレール社長は、
多彩な集客イベント等を通じて全国からの観光客誘致、
地元利用者の掘り起こしを同時に行い
黒字経営を継続的に実現していくとしている。

そもそも、当初予想されていたほど
氷見城端線の赤字の状況はひどいものではなかった。
JRと地方の私鉄職員では給与水準に大きな開きがある。
人件費だけみてもJRか三セク会社かによって年間数1000万円の差が生じる。
一事が万事、JRの運営だから大きな金額となっている経費が多数見つかったのだ。

社長からは、
「ライトレール利用者からの収益よりも、関連事業による収益を多く見込んでいる」
という発言もある。大手企業や地元企業と共同して沿線開発を行う計画のことだ。
既に発表されている福野駅、戸出駅周辺での宅地開発の他、
アウトレットモールとライトレールを組み合わせる噂や
アニメテーマパークの噂もあり、
ライトレール関係者の藤子プロ、バンダイ関係者との接触が確認されている。

本業のライトレール事業に関し、社長からは
「氷見城端線ファンクラブ」
「全国的に珍しい引き込み線でのイベント」
「トロッコ列車」
「アニメラッピング」
などアイディアんの一端を聞くことができた。
沿線住民のマイレール意識醸成も重要であるとも語っていた。
アイディア社長の経営手腕に期待したい。

2015年春の北陸新幹線高岡開業時に氷見線と城端線との直通化が実現し
「氷見城端線」となって以降、LRV車両導入を伴うLRT化は次の目標とされてきたが
本日遂にその目標が達成されたのである。


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・・・といった夢を今朝見ました。正夢でしょうか。

<<あわせて読みたい>>
LRTでまちづくり・城端線(PORTRAM.net)


<<参考>>
とれいん工房の汽車旅12ヵ月
[PR]
by toidemachi | 2012-05-28 17:59 | 城端線
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